Ich gehör nur mir!

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【2019.7.6】黒白珠@平間壮一さんの演技力に脱帽!

黒白珠@刈谷公演観に行ってきました。

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90年代の長崎が舞台の「エデンの東」現代バージョンだそう。脚本は四季の「恋におちたシェイクスピア」を演出した青木豪さん。最近好きな平間壮一さんが出てるから観て観よう!ってくらいの気持ちで取ったチケットでしたが、とても良かった!

 

1幕は意外とコメディっぽい場面も多くて、思ったよりシリアス要素少ないのかなと思いきや、2幕早々にゾーっと鳥肌立ったし、主演の松下優也さんの2役の切り替わりはかなり怖かった。

ベテラン勢の安定感と自然な立ち居振る舞いは素晴らしい。台詞だってことを忘れてしまうくらいに、自然に舞台の世界の中で生きている。風間杜夫さんがとても良くて、妻との「約束」のシーン。息子たちへの愛情には泣かされました。

 

平間さん演じる光は現代でもそこらへんによくいそうな普通の青年。あらすじを読む限りは松下さん演じる勇が陰で、光が陽かなあと思っていたけれど、実際は違うような。

存在意義が見いだせない不安からかどんどんエスカレートしていく行動。喧嘩っ早い勇以上に、何しでかすか分からない怖さを感じた。ひとりぽっちだと思っていた光を救ったのは、きっと大地の最後の言葉だと思う。「生きていればいい」っていうその言葉に全てが詰まっていた。(大地は光に対してだけじゃなくて言った言葉だと思うけど)

 ゴーストの時にも感じたけれど、平間さんの演技好きだなあ。観ている人をグッと引き込む魅力がある。次回の出演も楽しみ!

清水くるみさんの花苗もまっすぐで明るくて、暗い空気をグッと持ち上げて変えてくれる。平田さんと植木さんも良かったなあ。面白い人たち。純子の高橋さんも回想シーンと現在との演じ分けが良かった!

 

 久々にストプレ観たけれど、たまにはこういうのも良いです。

今回、刈谷の大ホールだったんだけれど、後ろ半分くらいと2階席を全く使っていなくて、東京はコクーンだし実際はもっと小さな箱でやるべき演目だよな~と思いました。濃密な空間で観たい舞台。