Ich gehör nur mir!

好きな舞台を好きなだけ。わたしの観劇ライフはわたしだけのもの!

【2018/12/9】レベッカ@刈谷公演 ピンクのナイトガウンのことしか覚えてない

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レベッカ観てきました!!

6年前にシュトゥットガルトで観て以来、日本版は初観劇。役替わりはダンヴァース夫人が保坂知寿さん、わたし(Ich)が平野綾さん。

 

小説が原作ということもあり、キャラクターの濃さやどんでん返しの展開がよく練られていて大好きな作品です。何も知らずにマンダレイにやってくるIchと同じ目線で観ている側が物語を追えるのが良いですよね。

1幕は登場人物みんな胡散臭く感じ、レベッカの存在感の大きさに気づかされる。レベッカって劇中、みんなの口から語られることはあっても姿を現すことがないから、人それぞれイメージがあるんだろうなと思います。わたしはスカーレット・ヨハンソンみたいな容姿の人だと勝手に思ってる。

2幕は怒涛の展開。これ結末はどうなるの?真実はどこにあるの?って思いながらわくわくできる。Ichの心の変化は見ていてすがすがしい気持ちになるし、ダンヴァース夫人は決して悪役なのではなく、レベッカを愛しすぎた人であると気づかされて哀しさを感じる。

 

保坂さんのダンヴァース夫人。

おそらく劇団四季時代のドナぶり。可愛らしい声のイメージがあったので、どんな感じなのかと気になっていたけれど、圧倒的な歌唱力と、そこにいるだけでドキッとしてしまう存在感、目力、どれも良かった。主題歌ともいうべき「Rebecca」も素晴らしかったなー。涼風さんでも観てみたい。

レベッカと彼女はつがいのような存在だったのだろうと思う。お互いに信頼しあい、愛し合っていた。だから彼女の死を認めていないし、部屋もそのまま、新しい奥さんが来ても現実を受け入れられない。

1幕ではいじわるな姑みたいな人かなと感じてしまいがちだけれど、2幕ではレベッカへの想いの強さが露呈してくる。最後に火を放つのはある意味、究極な愛の形であるとわたしは思う。やり方はずいぶん狂っていますが。最後の笑い声怖かった。なんで壁の裏?から出てきたのかは謎。

 

ラストの火を放つ場面について、ドイツで観たときにこんな感想を書いていました。

 

「それにしても炎は凄まじかった。
最後の爆発音とシャンデリアの落下で、
私を含め、辺りは騒然となっていました(笑)」

 

炎は出なくても良いから、ダンヴァース夫人が階段に火を放つ瞬間の場面はあると良いのになと思いました。ツアー版では難しいのかな?

 

平野さんのIch。

序盤のおどおどしたIchはかわいらしい声と相まって、守ってあげたくなる存在。マキシムが癒しを求めて好きになるのも頷ける。

個人的にはベアトリスとのナンバーが好きでして。暗い舞台の雰囲気を少しだけ明るくしてくれる良いお義姉さん。(ヴァンホッパー夫人もコミカルで場は和むんだけれどちょっと違う)2幕にベアトリスとのデュエットの後にダンヴァース夫人と「MRS. De Winter Bin Ich!」を歌う流れもたまらなく好き。Ichの心の変化を感じられる場面。芯のある平野さんの歌声大好きです。

 

 男性陣は豪華キャストでしたね。

個人的に、ドハマりしたのが吉野圭吾さん。もうピンクのナイトガウンのことしか覚えてない笑

プレビューで休演しており心配していましたが、舞台でお姿を観ることが出来て良かったです。ファヴェルは本当に吉野さんにぴったり。ヘルベルトといい、シカネーダーといい、癖のある役がほんとーによくお似合いです。長身でスーツ姿が映える。その場にいるだけなのに色気もすごい。

1幕でレベッカの寝室にやってくるファヴェル。ナイトガウンを抱きかかえながらゴロゴロと歌う姿、強烈なインパクトでございました。大好き。2幕の自ナンバー「持ちつ持たれつ」も手拍子したくなるくらい楽しかった。(いまさらですが、ことわざだったのだと今日日本語で聴いて知りました、恥ずかしや)吉野さんのことが改めて好きになったので、次回のライムライトも観たくなった。チケット必ずgetする。

 

フランクの石川禅さんも素敵だった。セリフ回しが自然すぎるくらいに自然で引き込まれた。TdVでしか観たことがなかったので、普通の人なのが新鮮でもあった。火事の場面でのソロが良かった。

 

男性陣みんな背が高くてカッコ良いんですよね。コスチューム物だとそんなに背丈って気にならないのだけれど、スーツ物は長身が得!見映えが良いですね。

 

マキシムの山口さんも登場した瞬間、足の長さにビックリしました!山口さんはコスチューム物でよく観ますがレベッカみたいな作品の方が個人的に好きかも。スーツ姿カッコ良いし。次に観るのはTdVかな~? 高音吐息ですか?ってレベルで出てなかったので心配です。

 

レベッカは久しぶりに観ましたが、「レベッカ」という人について、そしてそれを取り巻くたくさんの人の想いについてたくさん考察の余地があって楽しい。クンツェ&リーヴァイの歴史上の人物を取り上げた作品とは全く雰囲気が違うから好みがあると思うけれど、わたしは大好きです。またドイツ語版のCDも聴きなおそうと思ったし、原作の小説も読んでみたいので探してみようかな。

 

最後に、懐かしの写真を引っ張り出してきました。あーまた行きたい。

ドイツに行きたいし、オーストリアに行きたい。海外観劇、来年こそは計画しよう。

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