Ich gehör nur mir!

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【2018/11/18】ノートルダムの鐘@フレデリックという人について

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久しぶりに寺元さんのフレデリックを観て、わたしはフレデリックという人のオタクなのかもしれないと思った日。

 

フレデリックとフィーバスの友情が好き。フレデリックはフィーバスのことを信頼して尊敬しているから、大聖堂警備隊としてエスメラルダを捕らえなくてはいけなくなった時も、忠誠心の中に少しだけ迷いがあるように見える。そしてそれが徐々に大きくなっていく。

奇跡御殿でフィーバスに剣を向けている時、視線をたまに外したり、かと思えばキッとフィーバスを見据える表情をするのが印象的だった。

牢獄のシーン。「はい、閣下」と返答する時、少しうわずったような動揺があるような声だったので涙腺崩壊してしまった。そして、「金ならいりません」の時にフィーバスの手を取るのもこれまでの友情を感じて切ない。

前にツイッターで、フレデリックとフィーバスは物語の先でどうなるのだろうと考察している人がいたけれど、2人はお互いに生きていたことを喜び抱きしめ合って、パリの復興のために尽力していてほしいな。

結末がわかっているからこそ、楽しい場面が切なく感じるようになり、ラポンテで仲良しなのが見ていて切ない。

演じる方によって微妙に関係性の構築の仕方が違うように感じるので、いろんな組み合わせで見たくなってしまう!

久しぶりに寺元さん観れて良かった。

 

結末を思うと切なくなるシーンと言えば、カジモドとエスメラルダの「世界の頂上へ」。2人が鐘撞堂からパリの街を見下ろして歌うこの場面。2人のデュエットはここしかない。「天国の光」での純粋なカジモドを見ていると(金本さんの「会いたい」の言い方がめちゃめちゃ可愛いので余計に)、「奇跡求めて」での「僕の愛は報われない」という歌詞が胸に突き刺さる。

 

みんな自分の信念を貫くためとか、自分の立場を守るために懸命に生き抜いた結果なんだよな〜と思うと、誰のことも正義とも悪とも言えない。

でもみんなもうちょっとだけ人にやさしくなれれば、幸せな世界になれたかもしれないななんて思いながらの観劇でした。

そして、金本さんのカジモドが本当に素晴らしい!みるたびに進化を遂げており、どんどん惹かれていく存在。

印象的だったのはラストシーン。フロリカの歌声を聴いた時、達郎さんはフロリカたちの方へ手を伸ばしますが、金本さんはエスメラルダの方を向いたまま。エスメラルダが立ち去る時にも、彼女の方へ少しだけ歩いて行き手を伸ばす姿は、覚えのない母の姿とエスメラルダが重なっていたのかな?なんて考えてみたり。

 

アプローチの仕方が違うのも面白いし、観る角度によって新たな発見があるし、だから、何度でも観たくなってしまう。

 

次はいつかな??

12月までしばらくお休みのつもりですが。