Ich gehör nur mir!

好きな舞台を好きなだけ。わたしの観劇ライフはわたしだけのもの!

【2018/12/10】マリー・アントワネット@御園座初日

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マリーアントワネット、御園座公演初日を観に行ってきました!!役替わりは以下の通り。

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マリー・アントワネットは観に行くかどうかずっと迷っていたけれど、結果的に行ってよかった。

豪華なキャストが皆さん素晴らしいのはもちろんのこと、強烈なメッセージに頭をガツンと殴られたような衝撃でした。ラストは涙無しに観ることは出来なかった。

 

1幕はマリーの純真であるがゆえの無邪気さや自分勝手さが観ている人を苛立たせる。だから自然にマルグリットの不幸な境遇と「許さない」という強い気持ちに感情移入する。2幕は、マルグリット側に知らないうちに立っているからこそ、マリーの辿る運命を目の当たりにした時に、グッと感情を揺さぶられる。民衆はなんと愚かで軽率で、そして流されやすいのか。マルグリットは人より賢かったから、オルレアン公に利用されてしまった。そしてその事に最後になってようやく気づく。裁判のシーンで怖いなと思ったセリフがありました。でっち上げの証言をしたジャック・エベールに対して、彼は愛国者でジャーナリストだから信頼出来るというようなことを言うんですよね。

マルグリットが言うように、ルイ・シャルルの母であるマリーが息子をベッドに連れて行くのは当たり前のことなのに。舞台の中のセリフなのにゾッとさせられました。

当時は新聞の記事もそうだし、ジャーナリストのような立場の人の言葉に煽られて起きた出来事も数多くあったのでしょう。

今もネットニュースなどでフェイクを信じてしまう人もいるわけだから、いつの時代でも、自分が生きている世界で何が起きているのか、何が真実であるか、人に流されずにきちんと自分の目で見極めていかなくてはならないとフィナーレのナンバー「どうすれば世界は」を聴きながら強く感じました。

 

以下、キャストで特に印象的だった方々の感想。

 

マリー・アントワネット花總まりさん

特に素晴らしいなと思ったのはマリーの母としての姿。そして、ルイ処刑後の白髪になってしまってからの演技。豪華な衣装で着飾っていなくても彼女が纏うオーラ、まさに最期の瞬間まで気高く生きた王妃そのものだった。ラストの「私の罪はプライドと無知」という言葉、重みで観ている方が押しつぶされそうだった。

フェルセンの前ではただの無垢な少女なのに。いじらしいけれど見ていてたまに呆れてしまう。マリーが作った小さな農村でのピクニックの場面が好き。実際の彼女がそうであったように劇中の唯一癒される空間でした。あの時が永遠に続いてほしかった。

 

フェルセン伯爵:古川雄大さん

まず何よりも軍服姿が美しいこと!!スタイルが抜群に良いので1人異次元の輝きを放っていました。

出番もナンバーも多く非常に目立つ。フェルセンは根っからの優しい人なんだろうな。白髪のマリーを目の前にしても、動じない(ように見える)変わらない優しさ。彼女の奔放さには時に呆れつつも心から愛していたんだろうな。そして、マルグリットにも等しく優しいのがなんとも切ない。「遠い稲妻」とか「私たちは泣かない」が良い曲だった。古川さんは田代さんに比べて甘い声の持ち主のように思うので、ふんわりした衣をまとっているような歌声でフェルセンにピッタリ。

古川さんを舞台で拝見するようになったのは最近のことですが、とても注目している人。これからも色んな作品に出てどんどん活躍してほしい!

 

マルグリット・アルノーソニンさん

はじめて生で観たかもしれない。不幸な境遇で生まれた憎しみの感情、ラストで揺れ動く感情、どれも素晴らしかった。このミュージカルのタイトルはマリー・アントワネットだけれど、マルグリットが主役ですよね。先陣を切って行進する姿もカッコいい。昆ちゃんもどんな感じなのか気になる。

 

オルレアン公:吉原光夫さん

吉原さんが観たくてMA観劇を決めたといっても過言ではない。悪役が魅力的であればあるほど、作品の魅力度が増すと思う!!「私こそがふさわしい」のナンバーがとにかくカッコ良かった。M!のコロレドのナンバー「Wie kann es möglich sein」と似ている気がする。つまり、吉原さんいつかコロレドをやってほしい。オルレアン公は描かれ方こそ悪役ではあるけれど、彼の意思を貫いた結果だと思うから完全には憎めない。マルグリットを利用したのは嫌だけど。

 

ルイ16世佐藤隆紀さん

エリザベートのフランツに続き?「静」のルイ16世。マリーを心から愛し、家族を愛し、国を愛し、ただひたすら大きな器で優しく見守る。そして、王としての威厳を最後まで貫いた。連行される前の演技に泣かされた。濃いメインキャラクターが多い中で目立ちにくい我慢を強いられる役。しかしながらシュガルイの存在感は大きすぎるくらいでした。シークレットチャームもルイだったし、わたしの中のMVPは間違いなく彼です。

 

レオナール駒田さんローズ彩吹さんはチョコチョコ出て来ては暗いシーンのある意味光のような存在。(実際に必要なシーンなのかは疑問であるけれど)

サカケンさんのジャックエベール。小物感が程よく出ている。全く共感できない存在ではあるけれど、この時代こういう人は大勢いたのでしょう。それにしても、アンジョルラスぶりくらいに拝見しました。10年ぶりくらい?声はいつまでもお若いですね。

ランバル公爵夫人、彩乃かなみさん。少しだけソロがあるからなのでしょうか、アンサンブルでもおかしくない。元トップ娘役の方がやるには役不足のような。しかも気になる並びもあるし(そう思うのはわたしだけか)

そして、フラグ立ちまくりの外出からの血まみれドレスの行進は衝撃でしかなかった。この作品には何度もゾッとさせられた。

 

たくさんの衝撃を受けた作品。観に行こうか迷ったけれど、結果的に行って良かった。観終わってからしばらくの間、あまりのインパクトに言葉を失ってしまったくらい。曲が難解で耳に残りにくかったので、ドイツ語版聴きながら想いを馳せる。来年のDVDの発売を待つことにします。

【2018/12/9】レベッカ@刈谷公演 ピンクのナイトガウンのことしか覚えてない

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レベッカ観てきました!!

6年前にシュトゥットガルトで観て以来、日本版は初観劇。役替わりはダンヴァース夫人が保坂知寿さん、わたし(Ich)が平野綾さん。

 

小説が原作ということもあり、キャラクターの濃さやどんでん返しの展開がよく練られていて大好きな作品です。何も知らずにマンダレイにやってくるIchと同じ目線で観ている側が物語を追えるのが良いですよね。

1幕は登場人物みんな胡散臭く感じ、レベッカの存在感の大きさに気づかされる。レベッカって劇中、みんなの口から語られることはあっても姿を現すことがないから、人それぞれイメージがあるんだろうなと思います。わたしはスカーレット・ヨハンソンみたいな容姿の人だと勝手に思ってる。

2幕は怒涛の展開。これ結末はどうなるの?真実はどこにあるの?って思いながらわくわくできる。Ichの心の変化は見ていてすがすがしい気持ちになるし、ダンヴァース夫人は決して悪役なのではなく、レベッカを愛しすぎた人であると気づかされて哀しさを感じる。

 

保坂さんのダンヴァース夫人。

おそらく劇団四季時代のドナぶり。可愛らしい声のイメージがあったので、どんな感じなのかと気になっていたけれど、圧倒的な歌唱力と、そこにいるだけでドキッとしてしまう存在感、目力、どれも良かった。主題歌ともいうべき「Rebecca」も素晴らしかったなー。涼風さんでも観てみたい。

レベッカと彼女はつがいのような存在だったのだろうと思う。お互いに信頼しあい、愛し合っていた。だから彼女の死を認めていないし、部屋もそのまま、新しい奥さんが来ても現実を受け入れられない。

1幕ではいじわるな姑みたいな人かなと感じてしまいがちだけれど、2幕ではレベッカへの想いの強さが露呈してくる。最後に火を放つのはある意味、究極な愛の形であるとわたしは思う。やり方はずいぶん狂っていますが。最後の笑い声怖かった。なんで壁の裏?から出てきたのかは謎。

 

ラストの火を放つ場面について、ドイツで観たときにこんな感想を書いていました。

 

「それにしても炎は凄まじかった。
最後の爆発音とシャンデリアの落下で、
私を含め、辺りは騒然となっていました(笑)」

 

炎は出なくても良いから、ダンヴァース夫人が階段に火を放つ瞬間の場面はあると良いのになと思いました。ツアー版では難しいのかな?

 

平野さんのIch。

序盤のおどおどしたIchはかわいらしい声と相まって、守ってあげたくなる存在。マキシムが癒しを求めて好きになるのも頷ける。

個人的にはベアトリスとのナンバーが好きでして。暗い舞台の雰囲気を少しだけ明るくしてくれる良いお義姉さん。(ヴァンホッパー夫人もコミカルで場は和むんだけれどちょっと違う)2幕にベアトリスとのデュエットの後にダンヴァース夫人と「MRS. De Winter Bin Ich!」を歌う流れもたまらなく好き。Ichの心の変化を感じられる場面。芯のある平野さんの歌声大好きです。

 

 男性陣は豪華キャストでしたね。

個人的に、ドハマりしたのが吉野圭吾さん。もうピンクのナイトガウンのことしか覚えてない笑

プレビューで休演しており心配していましたが、舞台でお姿を観ることが出来て良かったです。ファヴェルは本当に吉野さんにぴったり。ヘルベルトといい、シカネーダーといい、癖のある役がほんとーによくお似合いです。長身でスーツ姿が映える。その場にいるだけなのに色気もすごい。

1幕でレベッカの寝室にやってくるファヴェル。ナイトガウンを抱きかかえながらゴロゴロと歌う姿、強烈なインパクトでございました。大好き。2幕の自ナンバー「持ちつ持たれつ」も手拍子したくなるくらい楽しかった。(いまさらですが、ことわざだったのだと今日日本語で聴いて知りました、恥ずかしや)吉野さんのことが改めて好きになったので、次回のライムライトも観たくなった。チケット必ずgetする。

 

フランクの石川禅さんも素敵だった。セリフ回しが自然すぎるくらいに自然で引き込まれた。TdVでしか観たことがなかったので、普通の人なのが新鮮でもあった。火事の場面でのソロが良かった。

 

男性陣みんな背が高くてカッコ良いんですよね。コスチューム物だとそんなに背丈って気にならないのだけれど、スーツ物は長身が得!見映えが良いですね。

 

マキシムの山口さんも登場した瞬間、足の長さにビックリしました!山口さんはコスチューム物でよく観ますがレベッカみたいな作品の方が個人的に好きかも。スーツ姿カッコ良いし。次に観るのはTdVかな~? 高音吐息ですか?ってレベルで出てなかったので心配です。

 

レベッカは久しぶりに観ましたが、「レベッカ」という人について、そしてそれを取り巻くたくさんの人の想いについてたくさん考察の余地があって楽しい。クンツェ&リーヴァイの歴史上の人物を取り上げた作品とは全く雰囲気が違うから好みがあると思うけれど、わたしは大好きです。またドイツ語版のCDも聴きなおそうと思ったし、原作の小説も読んでみたいので探してみようかな。

 

最後に、懐かしの写真を引っ張り出してきました。あーまた行きたい。

ドイツに行きたいし、オーストリアに行きたい。海外観劇、来年こそは計画しよう。

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【雑談】宝塚観るなら二本立てが絶対良い!

ヅカオタ歴15年くらい、親子3世代で一応ファンです。宝塚の長い歴史でいったらペーペーのオタクなわけですが、これからはじめて宝塚を観る方or最近観始めた方に伝えたいこと。

エリザベート」やら「ファントム」やら「1789」やら一本物の海外ミュージカルをまず観てみたい人が多いと思います。それももちろん素晴らしい舞台です。

しかし、宝塚の良さを知れるのはお芝居&ショーの二本立てだと思う。だから宝塚は海外ミュージカルしか観たことが無い人はオリジナル脚本芝居とショーもぜひ観て下さい。

 

宝塚の話はそれからだ!!!

 

昔は全組観ていたんですけれど、今は星メインなので他組の様子に詳しくないですが、海外ミュージカルならなんとなく分かるけれど、オリジナル脚本だとどれがいいのかさっぱりだよ!って方に。


演出家で選ぶというご提案(既に語りつくされているトピックだと思いますが)
宝塚は座付きの演出家がおりそれぞれに特徴があるので、ショーなんかは特に演出家でチョイスすると面白いかも。(わたしはどっちかというとショーオタなので)

順不同でわたしの個人的印象を書き出してみた。忘れている先生がいたらすみません。

 

藤井先生:

キャッチーでヒット作の多いイメージ。もしも自分の応援してるスターさんがトップになったら演出してほしいなって思う方。サヨナラ公演のショーもとても良い。

お気に入り:「Cocktail」「Apasionado!!」「アビヤント」「EXCITER!!」など


三木先生:

JAZZテイストで大人な感じのショーが多い印象。パレードで娘役にもハットかぶせてくる。カッコ良いんだけれど、髪飾りを見る楽しみが失われるジレンマ。

お気に入り:「ジャズマニア」「レ・コラージュ」「Heat on Beat!」など

 

齋藤先生:

アニソンを多用したり、某アイドルみたいな衣装や戦隊っぽい感じが初見はなんですかコレ?と思っても段々クセになる。疾走感がすごい。わたしの応援していた方もサヨナラ公演でサイトー先生でしたがなかなか良いショーでした。

 お気に入り:「Misty Station -霧の終着駅-」「La Esmeralda」「Killer Rouge」など

 

稲葉先生:

パレードで男役の1人降りをたくさんしてくれる。場面の作り方が上手いし、主題歌も胸に響く良いものが多いし今いちばん好きな演出家かもしれない。

 お気に入り:「ルナロッサ」「宝塚幻想曲」「Greatest HITS!」など

 

岡田先生:

ロマンチックレビューシリーズの演出家。悪く言えば古臭いけれど、クラシカルなレビューを楽しみたい時はおすすめ。自身が作った過去の作品の曲を突然挟み込んできたりする。衣装の色使いがとってもきれい。

お気に入り:「シトラスの風」「With a Song in my Heart」「テンプテーション!」など

 

上田先生:

「BADDY」という神ショーを生み出した方

この先どんなショーを生み出してくれるのか楽しみです。「BADDY」で新たな旋風を巻き起こしたことには間違いない。

 

中村(一)先生:

どのショーも構成がめちゃめちゃ似ている。プロローグの衣装までも似ている。
何度も観ていると何故か主題歌すらデジャブ感がある。しかし、どれもハズレなしなので初見ならばおすすめ。中詰からの盛り上がりがどれも良くてわたしは好き。

 お気に入り:「REVUE OF DREAMS」「ダンシング・フォー・ユー」「Rhapsodic Moon」など、意外と中村先生のショー観ていることに気付いて、しかも好きなショーが多くて思わず全部羅列しそうになった。

 

草野先生:

ラテンのお方。わたしの初見はサザンクロスレビューなのですが、今でも大好きなショーです。黒塗りは暑苦しくて楽しいのだ。

 

野口先生:

星のエンタテしか観たことないですが、組カラーとかトップさんのことを掘り下げて作っている感じの方。

 

あとは退団してしまったけれど、荻田先生の作るショーの世界観が大好きでした。「バビロン」「タランテラ」。素晴らしかった。


男役はとにかくカッコ良くて、娘役にも目立つ場面があると尚良くて、下級生が勢いで頑張ってるのが好き。歌詞が全然聴き取れなくても、キザってウィンク決められたらなんかもうなんでもいっかって気持ちになる笑

 

宝塚の二本立て。興味が湧いたらぜひ一度観てみて下さい。ちなみに和物のショーもカッコ良いのでおすすめ。わたしは「花の宝塚風土記」でどハマりして以来大好きです。ビデオも再生しすぎて擦り切れたくらい笑今観てもドキドキしてしまう。ショーもお芝居も最高だったなあ。 

 

こうやって書き出してみるとまた色々観たくなるのが宝塚の魅力。次から次へと気になる演目や気になるスターさんが現れるから本当に底なし沼。。。

【2018/11/18】ノートルダムの鐘@フレデリックという人について

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久しぶりに寺元さんのフレデリックを観て、わたしはフレデリックという人のオタクなのかもしれないと思った日。

 

フレデリックとフィーバスの友情が好き。フレデリックはフィーバスのことを信頼して尊敬しているから、大聖堂警備隊としてエスメラルダを捕らえなくてはいけなくなった時も、忠誠心の中に少しだけ迷いがあるように見える。そしてそれが徐々に大きくなっていく。

奇跡御殿でフィーバスに剣を向けている時、視線をたまに外したり、かと思えばキッとフィーバスを見据える表情をするのが印象的だった。

牢獄のシーン。「はい、閣下」と返答する時、少しうわずったような動揺があるような声だったので涙腺崩壊してしまった。そして、「金ならいりません」の時にフィーバスの手を取るのもこれまでの友情を感じて切ない。

前にツイッターで、フレデリックとフィーバスは物語の先でどうなるのだろうと考察している人がいたけれど、2人はお互いに生きていたことを喜び抱きしめ合って、パリの復興のために尽力していてほしいな。

結末がわかっているからこそ、楽しい場面が切なく感じるようになり、ラポンテで仲良しなのが見ていて切ない。

演じる方によって微妙に関係性の構築の仕方が違うように感じるので、いろんな組み合わせで見たくなってしまう!

久しぶりに寺元さん観れて良かった。

 

結末を思うと切なくなるシーンと言えば、カジモドとエスメラルダの「世界の頂上へ」。2人が鐘撞堂からパリの街を見下ろして歌うこの場面。2人のデュエットはここしかない。「天国の光」での純粋なカジモドを見ていると(金本さんの「会いたい」の言い方がめちゃめちゃ可愛いので余計に)、「奇跡求めて」での「僕の愛は報われない」という歌詞が胸に突き刺さる。

 

みんな自分の信念を貫くためとか、自分の立場を守るために懸命に生き抜いた結果なんだよな〜と思うと、誰のことも正義とも悪とも言えない。

でもみんなもうちょっとだけ人にやさしくなれれば、幸せな世界になれたかもしれないななんて思いながらの観劇でした。

そして、金本さんのカジモドが本当に素晴らしい!みるたびに進化を遂げており、どんどん惹かれていく存在。

印象的だったのはラストシーン。フロリカの歌声を聴いた時、達郎さんはフロリカたちの方へ手を伸ばしますが、金本さんはエスメラルダの方を向いたまま。エスメラルダが立ち去る時にも、彼女の方へ少しだけ歩いて行き手を伸ばす姿は、覚えのない母の姿とエスメラルダが重なっていたのかな?なんて考えてみたり。

 

アプローチの仕方が違うのも面白いし、観る角度によって新たな発見があるし、だから、何度でも観たくなってしまう。

 

次はいつかな??

12月までしばらくお休みのつもりですが。

 

 

 

 

 

【雑談】最近気に入っているCDの話

ここ半年くらい気に入ってよく聴いているCDを紹介します。手元に残しておきたいCDはもちろん購入しますが、AppleMusicでも気軽にGetできるのが良い時代。

 

「I AM FROM AUSTRIA」

I Am From Austria - Das Musical Mit Den Hits Von Rainhard Fendrich

I Am From Austria - Das Musical Mit Den Hits Von Rainhard Fendrich

 

現在Raimund Theaterで上演中のこの作品。最初はそうでもなかったのですが知らぬ間に鬼ハマりしてほぼ毎日聴いています。

ドイツ語が分からなくても方言の意味が分からなくてもRainhard Fendrichの素晴らしい曲を存分に楽しめます。わたしも年々ドイツ語を忘れていますがそれでも聴いていてテンションが上がります。個人的には「Nix is Fix」「Blond」「Nimm dir ein Herz」が好き。というか、Lukas Permanが好き。

 

「Der Gloeckner von Notre Dame」

Der Gloeckner Von Notre Dame-Das Musical

Der Gloeckner Von Notre Dame-Das Musical

 

四季版の鐘オタの人にはぜひ聴いてみてほしいCD。

ドイツ語圏ミュージカル好きの血が騒ぐのか、好きな舞台はドイツ語でも聴いてみたくなるのですが、これはドイツ語が別に好きでなくてもオススメ。四季版のCDと一緒なのですが、四季版には入っていないセリフが入っていたり(ほんとにちょっとですが)

個人的にはフィーバスをやっているMaximilian Mannの声がとても好みです。Markがもうちょっと若かったらやってほしかったし、絶対やっただろうな~と思ったり。フロローはUweもやっていそうだなと思います。

 

 「Right Where I Belong」

Right Where I Belong

Right Where I Belong

 

 アラン・メンケンの曲ばかりが収録されたアルバム。Adam Jacobsはアラジン、シンバなどやっていますね。グレコンで海宝さんが「Suddenly Seymour」を歌っていたので久しぶりに聴いていますが、どの曲も素晴らしいし、個人的に「Her Voice」(エリックが歌う「あの声」)が入っているのが良い。最初に聴いたときはびっくりした。

 

あとこの間行った中井さんのコンサートで買った「見果てぬ夢」もよく聴いています。あったかい声ですよね。ホットワイン飲みながら聴きたい。

 

今楽しみなのはOedo KuipersのNewアルバム。どこまでも伸びる声が魅力です。冬場の澄んだ空気のように美しい。

発売が楽しみです!

 

 

【2018/11/4】中井智彦さん@お寺コンサート

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こちらに行ってきました!!

中井さんはビースト、ラウルなど劇団四季時代の作品は観ていましたが、退団後はあまりご縁がなくって。

お寺の本堂を使ったコンパクトな会場での超贅沢なコンサートでした。

 

コンサートは2部構成になっており、1部は中井さんのピアノ弾き語りでさまざまな歌曲を、2部はミュージカルの曲を中心に。

 

1部で印象に残った曲は、「愛の讃歌」「見上げてごらん夜の星を」「サーカス」「幻影」(詩人・中原中也の世界〜在りし日の歌〜より)

 

中井さんのビーストがとても好きだったので四季を退団してしまったことが残念だとずっと思っていたけれど、中原中也の詩集との出会いで創作活動をしたくなったという話を聞いて、そんな活動をしているとは知らなかったので、とても驚いたし、新たなステージでの挑戦を続けている姿もまた素敵だなと思った。中原中也の曲も良かった!詩を読み返さなきゃと思った。

中井さんの弾き語りもとても素晴らしくって、目を瞑って聴いた「見上げてごらん夜の星を」も本当に贅沢なひととき。

 

2部はミュージカルナンバーから。

地元の高校生との「民衆の歌」から始まり(マイクなしでの生声歌唱!)

いつか演じてみたいとおっしゃっていたジャベールのソロ「スターズ」、優しい声が素敵だった「エーデルワイス」。

客席も参加した「I Got Rhythm」も楽しかった〜! 教員免許も持っているとおっしゃっていたけれど、子どもたちに良い影響力を与える先生になりそう。

そして、ずっと演じてみたかった役とおっしゃっていた美女と野獣から「愛せぬならば」。あの瞬間をずっと記憶に留めておきたい!と思えるくらい素晴らしい歌唱だった。目の前にいたのはビーストでした。あの愛らしくてカッコ良い野獣にまた会いたい。

 

最後は「心の翼」

学生たちがぐるっと客席を囲んで歌ってくれたので、声にふわ〜っと包まれているような感じでとても心地よかった。だからなのか歌詞がいつも以上に胸に響いておもわず涙が出そうになった。学生を見る中井さんの目もとても優しくて真っ直ぐで素敵だった。

アンコールでラマンチャの男より「見果てぬ夢」これが結構気に入ってCDも買いました笑

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(その場でサインもしてもらえて、ちょこっとだけお話し出来ました)

 

コンサートという名のワークショップのような場面もあり、コンパクトな会場だからこそ濃密な時間を過ごせて大満足!! また機会があれば行きたいな。

 

 

【2018/10/27M】ノートルダムの鐘@圧巻のサンクチュアリ!

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はじめまして!村フロロー。

村さんは感情の起伏がそんなに激しくなくて冷徹な印象。カジモドとの関係性は親子というよりも、大助祭が孤児を育てているという感じ。(ある意味それが正しいのか)

個人的に、1幕のエスメラルダとの会話の時の「嫌か?」の言い方に各フロローの役作りが現れていると思うのですが。

芝フロローは、かなり序盤から振り切れ過ぎていて、下心がありすぎた言い方なので、エスメラルダの指摘が図星で逆切れ!みたいな反応をするんだけれど、野中フロローは、エスメラルダに言われてはじめて己の感情に気づき狼狽しているというか、そこからだんだんと崩れていくさまが見ていて面白い。野中フロローは最初「ふつうの」人間で真面目な聖職者だから、牢獄の「憐れんでくれ」が哀しい。

村さんもそんな感じでしょうか。エスメを見て「悪魔だ」「炎のようだ」と思いつつも、聖書の言葉を口にしたエスメに対して救いの機会があるのではと思い、聖職者として言う。エスメの思いがけない言葉に驚きと怒りがある。ゆっくりと確実に狂いが生じているような。歌はさすがに上手いし、超安定して聴ける。ファントムよりも好きかもしれない。

聞き間違いかもだけれど、一箇所ジェアンのセリフにかかって話していた気がしたので、次回はちゃんと確認します。

 

ところで、達郎さんの2幕のこう、客席も民衆だったっけっていうくらいの熱量で巻きこんでくる感じが本当に素晴らしくて。Made of Stoneもものすごいパワーなのですが、エスメラルダ救出時、肩に担いだ状態で両手離して「サンクチュアリー!聖域だー!!」 ですよ。あれですべて持って行かれた。圧巻のサンクチュアリ

フロリカの声を聴きながらの手伸ばし、そして自分の頭を撫でてあげるところもいとおしくて仕方なかった。

これ凄く今更なのかもしれないけれど、表情とか目の動きが本当に細かくていろいろ飛び越えて感心する。フロローを掴むところもはやホラー、目がぎょろっとしてるし、もしやちょっと笑ってる?

 

以下、アンサンブルさんメモ。

 

1枠:塚田さん

フレデリックの「聖域は法律で守られています!!」のキレ気味具合がとても良かった。フレデリックはどこまでフロローに忠実なのだろうかと思ってみていたのだけれど、牢獄で呼ばれたときはさすがに猜疑心ありありって感じかな。「はい、閣下」のちょっとためらいがちな言い方がなんか好き。宮田エスメのあの悲鳴聞いたらかすがにフロローを疑っても良いよ、フレデリック

 今更だけれど、「見ろ!あそこだ!」的なセリフを言っているのに初めて気づいた。

 

5枠:中橋さん

この間の記事で、高舛さん以外を観たいと書いたばかりですが早速叶いました笑

色々と違いを知れて楽しかった!中橋さんと言えば、ジェットサムのおばかちゃんのイメージですが、低音も美しくて惚れぼれしました。「手すりを乗り越えた!」はどう聞いても、ジェットサムの声みたいだったけれど。

下手の石像の時の手に持っているガランガランめっちゃ鳴らしてた。

♪道化のま~つ~り!でローブを脱いだ後のオネエっぽい振りがツボ。高舛さんはローブを殴りつける振りだからあれがデフォと思っていたのでびっくり。オネエの中橋さんと高舛さんのリッチマンと共存しているところを観たい!

お尻で突き飛ばされるところ、手をすりむく仕様は高舛さんオリジナルだった笑

フィーバスにどかされるところでめちゃキレて睨んでた。かわいそう。

エスメラルダのダンスを見ているときの、中橋さん・塚田さん・奥田さん・宇龍さんの4人がめちゃめちゃ可愛くてほっこりした。

ゴッドヘルプの時の声の響きが素晴らしくて、ここは中橋さんの声が圧倒的に好みでした。ほかの人とのハーモニーもあるかもだけれど、小島さんの声が好きっていうのもある。

噂の聖アフロ様の首落ちはスピード感があるので、見ていて心臓がひゅっとなった。周りも初見の方が多かったのかちょっとザワザワ(こういう反応好き)

 

7枠:宇龍さん

京都でどうやら観ているらしいのですが、あんまり記憶がなくて。村さんとの組み合わせだとちょっと落ち着きのある兄弟って感じ。手島さんは天真爛漫!って感じだけれど、宇龍さんはもっと繊細な感じ。さびしさを遊びで紛らわしているような。(たぶんジェアンってそういう人なのでしょうけれど)死に際はそんな震えてなかった。

さっきも書いたけれど、トプシーでみんなと楽しそうで可愛かった。

 

4枠:小島さん

小島さんも東京だか京都で観ているのですが、何せ原田さんの印象が強くて。小島さんの声が結構好みです。癖が強いわけでないのだけれど、ハーモニーになるとすごく突出して聴こえる気がする(実は別の人かも)売春宿の雰囲気が原田さんと全然違った。

 ちなみに売春宿では村木さん見てた。ニコニコしてて可愛い。

 

結局いつもおんなじところばっか見て成長がないのだけれど、キャストが変わって少しずつ印象が変わっていくのが良いな~(これもいつも思う)次はいつ行こうかな。