Ich gehör nur mir!

好きな舞台を好きなだけ。わたしの観劇ライフはわたしだけのもの!

【2019/1/27】パリのアメリカ人@わたしはアンリにキュンとくる

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劇団四季の新作ミュージカル、パリのアメリカ人を観てきました!!

ガーシュウィンの楽曲と美しいセット&演出効果、素晴らしいダンスナンバーの数々。新作を観るという高揚感もあり、とても楽しかった!!!

 

昔、ジーン・ケリーにハマっていたので、映画版「巴里のアメリカ人」も見たことあるのですが、ところどころ異なる部分もあり、映画は映画、ミュージカルはミュージカルで楽しい要素が詰まっているなって思う。映画版は、古いのもあるけれど、小粋な感じとか、街の息遣いとか、クラシカルな雰囲気が好き。

舞台版はスタイリッシュ。振り付けもなんていうか斬新なものが多い気がして、(男性同士のリフトなんかも面白い!)、最新の投影技術を使って美しい世界観を表現しており、とにかく新しさを感じるのに、どこかノスタルジックでもあり。絵画的という感想を耳にしたけれど、まさに美術館で素晴らしい作品を見た時のような感覚に似ていると思う。

1幕ではデッサン風背景が多かったけれど、2幕ラストの最新バレエのシーンではキャッチーでモダンなセットになったりと、クルクルと場面転換するので目が離せない部分も多い!

 

ダンスシーンはどれも素敵なんだけれど、個人的にはギャラリーラファイエットのシーンとラストの幻想シーンが好き。どちらも登場人物の感情の高まりの表現が素晴らしい。ジェリーがダンサー志望の役だったらそれはただの登場人物たちのダンスシーンになってしまうのだけれど、そうでない所が「これぞミュージカル」って感じで好き。制作発表で2人が着ていた衣裳を見た瞬間、鳥肌だった。現実世界からゆっくりとでもはっきりと変化する様子に引き込まれる。

歌も少ないし、説明台詞がないと中身が理解できない人には向かないかもしれないけれど、私はとても好き。CFYを観たくなる!って声もとっても分かるけれど、それ以上に「コンタクト」が観たくなった!ブルードレスの抑圧された感情があふれ出すダンス、あの感覚に近いかも。

 

ストーリーについては、戦後の暗い時代にそれぞれ葛藤を抱えながら必死に生きている若者たち。自分たちの生き方や進むべき道を見つけて目覚めていく姿にはプログラムに書いてあった「人間賛歌」という言葉がぴったり当てはまる。特にアンリがキャバレーでパフォーマンスをするシーン、アダムが「人気者だよ!」と才能を認められるシーンが好きだなあ。ストーリーの中でどうしても納得のいかないことが個人的にはあるのだけれど笑

わたしはアンリにキュンときました。小林唯さんのアンリとても良かった。アンリのラストシーン、なんて素敵なのか!!わたしならアンリを選ぶ!笑

セリフのテンポ感とかシーン毎のと声のトーンがとても良くて特にボーレル一家とのシーンでは彼らの雰囲気がよく伝わってきて、クスリとしたりほっこりさせられたり。

スーツ姿もカッコ良いし、アンリの育ちの良さゆえのまっすぐさとリズに対する葛藤と殻を破った瞬間!素晴らしかった。頭のなかでずっと流れているのは、♪I’ll build a stairway to paradise♪ この場面だけもっかい観たいくらい笑 

 

ストーリーを考察したりする演目ではないけれど、分かりやすい内容だから純粋な気持ちで楽しめるし、ダンスシーンも見応えある。登場人物の心情の変化も見ていて共感できる部分もあり。いろんなキャストで見比べてみたいな〜と思う作品でした!!

出来れば小林唯さんのアンリをもっかい観たい!笑