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【備えあれば憂いなし?】『王家の紋章』円盤鑑賞

わたくしの推し、海宝直人さんが来夏『王家の紋章』メンフィス役にて、

帝劇初主演することが決定しました。

 

 

未見なので予習も兼ねてDVDで鑑賞しました。

しかしながら、なぜこの作品なんだろう?

原作は漫画といえども浦井さんのために作られたような作品だと思うので、海宝さんがメンフィスを演じている想像が出来ない。役柄も、コスチューム物の衣裳も、殺陣も、何もかも。そういう意味では楽しみではあるけれど、引っかかる。

 

何が引っかかったかというと、ストーリー。これに尽きる。

 

1幕では、ストーリーのエッセンスに使われたミタムン。兄弟がいる人はこの場面でイズミルに共感を覚えるのか?たとえ原作に忠実であったとしても、ミュージカルという限られた時間の中で必要なのか疑問しか湧かない。あゆっちの美しい腹筋だけが救いです。

イズミルも1幕ではとにかく影が薄いし、恋敵としても弱いような気がする。イズミルよりもルカのが目立っている。矢田くんかっこいいし。

めぐさんのアイシスは、ただいるだけで圧倒的なオーラと、説得力のある美しさ。しかし、悪役にしては微妙な立ち位置。最後いったいどうなったのかよくわからなかった。メンフィスと対立しているのかしていないの。何がしたいのかよくわからないまま終わった。

再々演では続投なのか別の方がやるのか気になるところ。

 

キャロルはよくいる見た目も目を引くかわいさと学があり芯の通ったヒロインという感じで、彼女の魅力にひかれていくメンフィスはまあわかる。自分の思う通りにいかない、言い方悪いけれど手に入りにくい女性に惹かれることってよくあるだろうし。

でも、キャロルがメンフィスに惹かれる「瞬間」って果たしてどこにあったのだろう。

歌で表現されていましたっけ?見逃したのかな?そこがまったく伝わってこなかった。

後は、キャロルが伊礼さん演じる兄(名前忘れた)の気持ちを完全に無視して、古代で生きていく発言にはひっくり返りそうになった、というかひっくり返った。

漫画の一部を切り取って短い時間の中で組み立てた作品だろうから、もしかしたら展開を端折りすぎてこうなったのかな。原作も読めば補完できるのかな。でも、客が原作を読んでいる(もしくは読む)前提であってほしくはないのですが。

  

とにかく登場人物誰にも共感できない。壮大な作品を楽しむには良いのかもしれないけれど。

来年どうなるのかドキドキしながら待ちます。